「女々しい」ということ

セキスイハイムのCMをご存知でしょうか。
http://www.sekisuiheim.com/heim_san/gallery/index.html

↑の一番上の市場でのCMです。
原沙知絵が」「男のひとって、ダメですね(笑)」といい、
「ダメですよ。男は(笑)」と阿部寛が言う。
これは、後で本題と繋がります。

このまえ友人と話していて、「女々しさとは男の本質だ」みたいな話になりました。

考えてみると「女々しい」という言葉は男にしか使われません。
女が女々しいのは当たり前、それは普通の女、と思いきや実はそうではありません。僕の経験上、女々しい女というのはいません。女はちっとも女々しくない。しなやかで現実的で直感的です。

女々しさは「女みたいな男」ということではありません。
それはオカマとかニューハーフの類です。
辞書で引くと「弱々しい 意気地無し 卑怯〈な態度〉」と出ました。
弱々しい女性、卑怯な女、というのはいそうです。でも意気地なしな女、というのがどうもいないような気がする。というより女と意気地なしという形容詞がそもそもはまらないのです。

女々しいって、なんでしょう。
男が「女々しい」と評価を下される状況は多くの場合、恋愛の、それも特に別れ際です。以前の女が忘れられない男、女の方はとっくにガンガン次に乗り換えてる。で、街で偶然再開。

男「……!……久しぶり…」(最初の間がすでに女々しい)
女「久しぶり。」
男「あれから…どうしてるの?」(過去をひきずってますね)
女「別に…普通…」(ちょっとウザがっています)
男「どうかな、よかったらこれからお茶でも…」

この後女がどんなせりふを吐くにしても、その向こうに女々しい男が立っているであろうことが容易に想像されます。
ちなみにこの男女逆のパターンはありえません。どうしても。

女々しいとは、男という存在自体の弱さに起因する、男特有の悲しみである、と僕は考えます。つまり大小の差こそあれ、

この世の男は全て女々しい。

のではないかと。
そしてもし女々しさが全くない男がいたら、それは女々しすぎる男よりも価値がないように思います。

男性の皆さん、自分が女々しいっていわれるの、ヤじゃないですか?
自分の弱さ、ダメさってやっぱ、認めたくないじゃないですか。
僕はそう思います。でも、その辺を開き直るんじゃなく、素直に認めることが、なんと言うか、女性という謎の物体とやっていく上での第一歩であるような、そういう風に僕は思うのです。

で、冒頭のCMですよ。

「ダメですよ。男は(笑)」

あなたは笑って言えます?

僕は「男のひとって、ダメですね(プ)」とかいわれたらムキになって言い返す自信があります(ぉ。
笑って自分の女々しさを流せるようになる日が、果たして僕にやってくるでしょうか。